- 電話
- 0836-22-2522
医師紹介
杉野 法広 教授
診療内容
腫瘍分野
あらゆる婦人科腫瘍に対して、診断から治療まで統一した方針で適切な医療を提供しています。
悪性腫瘍については、それぞれの患者さんの状態に応じて手術療法、化学療法、放射線療法を適切に組み合わせた集学的治療を提供しています。早期子宮癌に対しては、腹腔鏡下あるいはロボット支援下手術といった低侵襲手術を取り入れ患者さんの負担を減らすことができるように努めています。また他科医師との連携による拡大手術、あるいは手術前に化学療法を先行して手術を行うなど、症例ごとに適切な手術方法の選択を行い、より良い治療になるよう取り組んでいます。
進行卵巣癌においてはまず診断的腹腔鏡下手術による組織採取を行い、癌細胞の特性を調べた上で、適切な薬を選択する個別化治療を行っています。
遺伝性乳癌卵巣癌症候群に関して、遺伝診療部や乳腺外科とも連携して、カウンセリングから遺伝子診断、その後の予防的手術あるいはサーベイランス等の包括的な医療を提供しております。
周産期分野
正常分娩の他、ハイリスク妊娠(前期破水、切迫早産、胎児発育不全、多胎妊娠、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病など)や、合併症妊娠(糖尿病、高血圧、膠原病、内分泌疾患、血液疾患、精神疾患等)に対して患者さんの病態に応じた適切な周産期医療を行っています。
また、胎児期に母体を通して処置を行うことで胎児、新生児予後を改善させる胎児治療(胎児胸水に対する胎児胸腔羊水腔シャント術、双胎間輸血症候群に対する胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術)も積極的に行っています。
総合周産期母子医療センターとして、周辺地域のみならず、山口県を含む中国四国地方にも目を向けた周産期医療に取り組んでいます。
生殖内分泌分野
不妊症をはじめ、ホルモン異常、月経異常、子宮内膜症、子宮筋腫、子宮の先天奇形といった生殖領域の広範な問題に対応しています。
子宮筋腫や子宮内膜症などの良性疾患に対する手術については、ほとんどの症例を腹腔鏡や子宮鏡などの低侵襲の内視鏡手術で対応可能です。
不妊症では、多岐にわたる不妊原因の正確な診断およびそれに基づいた治療を行っています。さらに、難治性不妊症の患者さんには、体外受精や顕微授精といった高度生殖補助医療も積極的に提供しています。タイムラプスインキュベーターを用いた胚培養も行っております。また、当院では、松果体ホルモンであるメラトニンを用いることで不妊治療成績が改善することを世界に先駆けて報告しており、こういった当院独自の特徴ある治療も行っております。
取り扱っている主な疾患
産婦人科全般のあらゆる疾患を対象としています。
婦人科悪性腫瘍、良性腫瘍、生殖内分泌疾患、不妊症、ハイリスク妊娠、合併症妊娠、胎児疾患
診療実績(令和5年度)
開腹手術(97件) | 子宮筋腫核出術 | 3 |
---|---|---|
腹式単純子宮全摘術 | 2 | |
卵巣腫瘍手術(試験開腹術) | 17 | |
子宮頸がん手術 | 7 | |
子宮体がん手術 | 13 | |
卵巣がん手術 | 31 | |
その他 | 2 | |
内視鏡下手術(184件) | 子宮鏡下ポリープ切除術/子宮筋腫核出術 | 20 |
腹腔鏡下卵管摘出術 | 5 | |
腹腔鏡下卵巣腫瘍摘出術 | 48 | |
腹腔鏡下子宮筋腫核出術 | 8 | |
腹腔鏡下子宮全摘術 | 27 | |
腹腔鏡下子宮体がん手術 | 3 | |
リスク低減卵管卵巣摘出術 | 2 | |
ロボット支援下子宮全摘術 | 48 | |
ロボット支援下子宮体がん手術 | 18 | |
その他 | 5 | |
経腟手術(92件) | 円錐切除術 | 48 |
腟式単純子宮全摘術 | 3 | |
その他 | 41 | |
産科手術(234件) | 帝王切開術 | 210 |
子宮頚管縫縮術 | 12 | |
胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術 | 10 | |
胎児頻脈性不整脈に対する経母体的抗不整脈薬投与 | 0 | |
胎児胸水に対する胸腔羊水腔シャント造設術 | 2 |
(件数)
分娩 461例
体外受精 75周期
顕微授精 103周期
新鮮胚移植 6周期
凍結融解胚移植 128周期