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地域遠隔医療センター

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医師紹介

医師写真:石田 博
センター長

石田 博 教授

主な業務

 当院の情報ネットワークは、日常診療で利用される診療業務ネットおよび臨床教育や臨床研究のために診療データを利用する集学医療ネットの2系統があります。この大学病院のネットワークとは別に地域医療連携ネットが設けられ、地域の医療機関との間で患者さんの診療データを安全にやりとりできる情報環境が作られ、その運用を支援してきました。
 地域遠隔医療センターは、医療機関の間をつなぐ安心、安全のコミュニケーションの場を提供し、患者さんの診療データのやりとりなどの情報共有が円滑に機能するよう支援する部門です。
 従来は、山口県による情報スーパーネットワーク上の医療情報網を利用した、医療機関相互の患者データ共有(紹介・逆紹介、遠隔コンサルテーション)、画像サーバを介した画像読影支援、カラー画像の双方向通信による病理診断支援、多地点リアルタイムカンファレンスの視聴およびテレビ会議による討議の参加などのサービスを提供してきました。
 その後、インターネットなどの情報基盤環境のめざましい進歩、および、2009年からは本院の病院情報システムが完全な電子カルテシステムに移行したことにともない、電子カルテの仮想端末を用いた診療情報・画像の参照が可能となりました。また、地域連携機能では紹介患者管理、CD/DVDによる診療画像の提供などに加え、2014年からは、宇部・山陽小野田・美祢圏域の医療機関で患者さんの診療データを安全に共有できる情報環境(さんさんネット)の運用が開始されており、本院も同ネットとのシステム連携を行い、当院の情報は患者さんの同意をもとに他の医療機関から参照できるようになっております。現在は、このさんさんネットが当院の地域遠隔医療連携システム機能の中核になっています。
 一方、大規模災害時等の診療継続計画(BCP)を目的に国立大学病院が共同で電子カルテデータのバックアップを東・西日本のデータセンターに行っており(The Gemini Project)、それらの情報をもとにシステムの再構築を可能としております。万が一、当院や電子カルテ機能が大規模に被災した場合には、そのバックアップの仕組みを利用して病名や処方記録、検査結果などの最低限の診療情報を高度のセキュリティ下で参照できる機能も有し、場合によっては、その機能を災害派遣医療チーム(DMAT)や地域の医療機関などからも利用できるようになっております。
 近年のコロナ禍により、電話再診を希望する患者さんも多くなっております。また、一般のWeb会議システムなどの機能向上とその一般化もあり、医師と在宅の患者さんの間を音声だけでなく映像などの情報も得ることができるオンライン診療の導入なども視野に、今後、どのような地域サービスが展開できるかを検討しながら、新たな基盤の構築を継続して進めていきます。

稼働中のシステム

【1】 電子カルテシステムによる地域連携機能
   1.紹介患者管理機能(受け入れ・予約管理・返書管理)
   2.CD/DVDでの画像情報の提供機能(放射線部機能)

【2】 さんさんネットと連携した情報公開用ゲートウェイ

【3】国立大学病院BCPシステム(The Gemini Project)を利用した
   診療情報共有システム
  

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仮想端末機能を用いた参照システム
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